研究ノート

私的な勉強の記録です。

マーケティングとブランドの勉強をし直すために作ったブログです。事例やニュースの蓄積なんかもしていきますが、当面は「戦略的ブランド・マネジメント 第3版」(ケビン・レーン・ケラー)を読みブランドの復習をしながら、メモを残していきます。勉強中なので生暖かく見守ってください。

4-1.ブランド要素の選択基準

一般的なブランド要素の基準

1)記憶可能性:
   再認しやすいか、再生しやすいか
2)意味性:
   記述的か、説得的か
3)選好性:
   楽しく面白いか、視覚イメージ・言語イメージが豊富か、審美的に満足のいくものか
 → 上記3つは攻撃的役割
4)移転可能性:
   製品カテゴリー内および製品カテゴリー間での移転が可能か
   地理的境界を超えた移転、異文化間での移転が可能か
5)適合可能性:
   柔軟性があるか、更新できるか
6)防御可能性:
   法律上、防御できるか
   競争上、防御できるか
 → 上記3つは防御的役割


3-5.ブランド・マントラの定義と確立

コアとなるブランド連想
 → ブランドにおける5~10の最も重要な側面や次元を特徴づける抽象的な連想のこと。
 → 類似化ポイントと差別化ポイントをどのように創出するかという点で見れば、ブランド・ポジショニングの基盤として役立つ。

<特定方法>
1)消費者にメンタル・マップを作ってもらう。
  → 最も単純なのは、真っ先に思い浮かぶブランド連想をたずねること。 
2)ブランド連想を記述的な名称をつけた関連カテゴリーにグループ分けする。

ブランド・マントラ
 → ブランドの「真髄」を表現するもの。
 → ブランド・ポジショニングにおける反論の余地の無い本質あるいは精神をとらえた3~5語の短いフレーズ。

設計)
1)ブランド機能
 製品やサービスの性質、またはブランドが提供する経験やベネフィットのタイプを説明するもの。
2)記述的制約
 ブランドの性質を明確にするもの。
3)感情的制約
 ブランドが提供するベネフィットはずばり何で、どのような方法で提供するのか。

実行)
1)伝達する
 優れたブランド・マントラは、事業のカテゴリーを定義してブランドの境界線を設定し、ブランドのユニークな点を明確にする。
2)単純化する
 効果的なブランド・マントラは、覚えやすくなければならない。
3)心動かす
 ブランド・マントラは、できるだけ多くの従業員にとって個人的な意味があり関連性のある考え方を主張すべき

3-4.差別化ポイントの選択

差別化ポイントの選択にあたって最も考慮すべき点

1) 消費者が差別化ポイントを望ましいと認識すること
2) その期待を実現するケイパビリティを企業がもっていると消費者が信じてくれること

差別化ポイントの望ましさに関する3つの重要な基準

1)関連性
標的となる消費者には、差別化ポイントが自分と個人的に関連があり、重要だと思ってもらわなければならない。
2)独自性
標的となる消費者には、差別化ポイントが特有のものであり、優れていると思ってもらわなければならない。
3)信用性
ブランドは、他の選択肢を差し置いて選ぶだけの説得力があり、信用できる理由を提供しなければならない。

実現性の基準 
実行可能性、伝達可能性、持続可能性が満たされたポジショニングには、永続する潜在力が伴っている。

1)実行可能性
実際に、企業は差別化ポイントを創出できるか。
2)伝達可能性
ブランドについての消費者の近くと、その結果生じるブランド連想が課題。ブランドやそのブランドの望ましい連想を消費者に実際に信じてもらうための支援として、事実にもとづき検証できる証拠、いわば「立証ポイント」を提供しなければならない。
3)持続可能性
ポジショニングが優位なイチを先取りし、防御可能で、攻撃困難か。

類似化ポイントと差別化ポイントの確立
類似化ポイントや差別化ポイントを形成する属性やベネフィットの多くが、負の相関関係にある。

例) 低価格と高品質/おいしさと低カロリー/栄養とおいしさ/効能と身体への優しさ/パワーと安全性/強さと上品さ/偏在性と独占性/多様性とシンプルさ

戦略的ブランド・マネジメント 第3版
戦略的ブランド・マネジメント 第3版