研究ノート

私的な勉強の記録です。

マーケティングとブランドの勉強をし直すために作ったブログです。事例やニュースの蓄積なんかもしていきますが、当面は「戦略的ブランド・マネジメント 第3版」(ケビン・レーン・ケラー)を読みブランドの復習をしながら、メモを残していきます。勉強中なので生暖かく見守ってください。

4-7. パッケージング

マーケティングの4Pってありますよね。パッケージ(Package)は製品(Product)に含まれる要素ではあるのですが、パッケージを変更することによって、売上を大きく伸ばす事例が最近多いですよね。代表的な例としては、醤油の容器などがそれです。そんなことから、パッケージは、その重要性から「新たなP」として独立して語ることもしばしばです。
パッケージングにあたっては、企業と消費者双方の観点から達成しなければならない目的がいくつもある。
⬛ブランドの識別
⬛記述的および説得的情報の伝達
⬛製品輸送および保護の支援 
⬛家庭内保管の支援
⬛製品消費の促進

構造的なパッケージのイノベーションにより、差別化ポイントを創出してマージンを高めることが出来る。また、パッケージを新しくすることで、市場を拡張したり新たな市場セグメントを獲得することも可能である。  

パッケージングは、ブランド・エクイティを構築する上で特に費用対効果の高い方法である。パッケージは「マーケティングにおける最後の5秒」、「永続的なメディア」、「最後のセールスマン」と呼ばれることもある。 

4-6. ブランドロゴとシンボルそしてキャラクター


ブランド・ネームは一般的にブランドの中心的要素であるが、ロゴやシンボルといったブランドの視覚要素もまた、ブランド・エクイティの構築、とりわけブランド認知の強化に重要な役割を果たす。
ということで、ロゴとシンボルについてです。
ロゴやシンボルは認識されやすいため、製品の識別において有効な方法である。ただし、消費者はロゴやシンボルを認識しても、特定の製品やブランドと結び付けられない可能性もある。
ロゴは非言語的であることが多いので、文化圏や製品カテゴリーの違いを越えた移転が可能である。
抽象的なロゴが有効なのは、ブランド・ネーム全体を用いることが何らかの理由で難しい場合である。
覚えにくい社名や、商品名の場合は、抽象的なロゴを準備することが良いということですね。正式な社名・商品名は知らないけど、ロゴは知ってる・見たことがあるということはよくある話し。

そしてキャラクターについて

キャラクターは、特別なタイプのブランド・シンボルで、架空あるいは実在の人物や生き物をかたどったものである。
この定義を知ると、近年のなんでもかんでも「ゆるキャラ」で認知を広げる地方自治体にブランド構築の認識があるのか怪しく感じてしまいますね。

と、そんなことを思っていたら、こんな記述がありました。
注意点
ブランド・キャラクターの利用には、いくつかの注意点と欠点がある。ブランド・キャラクターは注目を引きやすく愛されるため、他のブランド要素よりも目立ち、ブランド認知を妨げてしまう。
まさにコレが「ゆるキャラ」活用の留意点ですね。例えば、く◯モンばかりが認知されて、実際の自治体のブランド要素を認知している人はどれだけいるでしょうか?(笑)

ということで、今回はこれくらいで。

次回は、パッケージについて。 

4-5.ネーミングの手順


新製品のネーミングでは、多種多様な手順やシステムが提案されてきたが、大半は以下に示すような手順を採用しているとのこと。

1.目標を規定する
 → 以下の6つの基準でそれぞれ目標を規定する。
  記憶可能性/意味性/選好性/移転可能性/適合可能性/防御可能性/
 
2.ネームを生み出す
 → 幅広い
 
3.第一次選別 
 取り除くネーム例)
 意図しない別の意味を持つネーム/発音できないネーム/すでに使われているネーム/既存のネームにあまりにも似ているネーム/明らかに法律上、紛糾を招くネーム/ 明らかにポジショニングと矛盾するネーム

4.候補ネームを検討する
 → この段階で5~10くらいの候補にしてから広域な情報収集。消費者調査に莫大な支出をするまえに、国際的な幅広い調査を行うほうが件名。

5.最終候補に関して調査する
 → この段階で消費者調査。

6.最終的なブランド・ネームを選択する
  → 経営判断にてブランドネームを決定する。
 
と、このような手順になるのですが、良いとされるブランドネームは「シンプルで、発音しやすく、綴りが簡単で、親しみやすく、意味があり、差別化され、目立ち、ありふれていない」ものを生み出すのは、手順にそったからといって必ずしも作り出せるとは限らないのが悩ましいところ。

本書には、いくつかの有名なブランドネームについて事例が乗っているのですが、そこにYahooがあり、何故、YahooがYahooというブランド名になったのかが記載されていて初めて知る内容だったので、メモ書き程度に書いておきます。

・「なおいっそう」という意味のユニバーサルなコンピュータ・アクロニム(頭字語)である「ya」から始まる言葉を辞書に広げ探した結果。
・創業者の1人デビッド・ファイロが幼いころ「リトル・ヤフー」(小さな野獣)と呼ばれていた懐かしい記憶を蘇らせた。
・Yahooというネームが気に入ったジェリー・ヤンとデビッド・ファイロが、より完璧なアクロニム「Yet another hierardhical officious oracle(少し気の利く階層的でおせっかいなデータベース)」を作り出した。

知らなかった…。

ということで、今回はこれくらいで。
 
戦略的ブランド・マネジメント 第3版
戦略的ブランド・マネジメント 第3版